大建ブログ

3帖の子ども部屋

こんにちは、高橋です。

今日は子ども室について考えてみます。

みなさんは子どもの頃、自分のお部屋をお持ちでしたか?

僕は、小学校5年生くらいまでは寝るだけの部屋に妹と2段ベッドで寝ていました。2段ベッドは楽しい思い出があります。梯子を上ると他の誰も来れない自分だけの空間がありました。普段とは違う目線の景色も好きでした。

その後、6帖の個室を与えられたのですが、ほぼ寝るだけの部屋(寝る前に漫画・CD・ラジオ等を視聴。勉強は主に塾にて)になっていて、良くも悪くも思い出があまりありません。。

そんな実体験から、子ども部屋については、子育てのお考えも聞きながら設計に落とし込みたいと考えるようになりました。

最近はなるべく建築面積を抑え「小さく豊かに暮らす」というお考えを持つ方が増えてきました。建築面積を抑えるためには稼働率の低い「ベランダ」「子ども室」や延べ床面積を増やしてしまう「廊下」などが見直しの対象とされています。一方で家族が集うリビングは広げたいというご要望や家族の気配を感じる空間のご要望もあり、しっかりと家族の暮らしを考え、生活の質を高めたいというお考えが成熟してきていると感じています。

そこで、今回のテーマの「子ども室」についてですが、やみくもに減らしてしまうのではなく、しっかりとした「暮らし方」や「子育て」へのお考えの結果として、広さに反映していただきたいと思います。「予算がなかったから小さくした」ではなく、「こう成長してほしい、我が家はこういう暮らし方を考えている」からこの広さになったんだよ。と、胸をはって言える子ども部屋であってほしいのです。

そこで、今回のテーマでもある「3帖の子ども室」という選択肢についてご紹介させてください。

え? 3帖? せまっ!

とお思いでしょう。数字や平面図で見たら僕もそう思います。

でも、縦の空間を活かして「ロフトベッド」を設置したら、どうでしょうか?

実は居住スペースとしては4.5帖と変わりません。

まずは施工例をご覧ください。

このお住まいは、2階に同様の子ども室を4室作りました。

造作ロフトベッドで、天井の勾配を利用して頭上に空間の余裕を持たせています。

ベッドに上がった状態の様子。床をスノコにして布団の湿気を通す工夫をしています。奥にはちょっとした収納スペースも。

ロフト下には学習スペースとハンガーパイプを設置。こじんまりとした空間は集中力が増すので、漫画も早く読み上げて勉強する時間が増えるかもしれません。

いかがですか?

部屋を立体的に使うことで、ちょっと秘密基地っぽい面白い空間ができています。これは狭いからこそ面白い空間なのです。

お子様に「遊び心や感性を養ってもらいたい」、「普段はリビングで居てほしい」、「子どもの頃にロフトが欲しかった」、「ツリーハウスやロッジのような雰囲気が好き」等、いろんな理由や意図が考えられますよね。

子ども室は4.5帖でもよいとお考えの方は思い切ってロフトベッド付の3帖間にしませんか?

たとえば、子ども部屋を2部屋4.5帖づつで考えていた場合、

4.5×2=9帖 → 3帖×2=6帖   つまり同じ居住空間で3帖ほどの節約が可能です。

その3帖でファミリークロークやランドリールーム、食品庫やシュークロークが作れますよ。

これからお子様を授かるご予定の方やお子様がお二人いるご家庭には、初めは6~8帖の一間にしておいて、お子様の成長に合わせて仕切ったりロフトベッドを造作したりすることも可能です。

以上、「3帖の子ども部屋」にご興味を持たれましたら、一つの選択肢としてご検討ください。